体験してみたいけど、そうそう機会がないもの…陶芸もその1つにあげられるかもしれません。

東急大井町線「等々力」駅、及び「尾山台」駅から徒歩圏内にある「陶芸教室チルコロ」は気軽に陶芸体験できる、今注目のスポットです。

玉川神社から通りを隔てたビルの1階。
チルコロの扉を開けると、アーティストの工房を思わせる空気感がみなぎっています。

2021年7月にオープンした「チルコロ等々力店」。駒沢店でも陶芸体験が可能

受付付近は、陶芸家の花瓶や器などが展示販売されているギャラリー空間。
その奥は自然光をたっぷり採り入れることのできる一面の大きなガラス窓、その脇には電動ろくろと練られた粘土の山。上の台には制作中の器がズラリ。
フロアの中央に置かれた机にも器が所狭しと並び、そこがモノづくりの現場であることが伝わってきます。

陶芸体験はウェブから予約可能。体験料は3,800円

電動ろくろを用いて、陶芸に挑戦!
チルコロでの陶芸体験(事前予約制、制限時間約60分)は電動ろくろを使って行います。
体験前は実際に先生が電動ろくろを使って、器作りをレクチャー。

ろくろは手回しもありますが、電動式は足元にあるペダルを踏んで台を回転させます。
両手が自由になるので、初心者でも手回し式に比べると比較的簡単に器作りができるのが電動式のメリット。

さあ、エプロンをつけて、粘土が盛られた電動ろくろの前に座ります。

ペダルを踏み、ろくろを回していきます。
小さな花瓶を作るため、回転する粘土の山を両手で包みこみ、まずは高さを作っていきます。

しかし…薄めに作りすぎたせいか、途中で粘土が折れ曲がるという事態が発生!
すると、側で見ていた先生が「両手を軽く固定して、回転速度を上げて、引き上げるように成形してみましょうか」。

親指と人差し指を軽く添えて、粘土の厚みを調整する

先生にお手伝いいただいたところ、みるみるうちに理想の高さに。
そして口縁部を指先で狭めていきます。器は窯で焼くと縮小されるので少し大きめに作るのがポイントです。

体験中、迷ったら陶芸家の先生に気軽に相談できるのが心強い

花瓶を成形した後はろくろの上で土がどんどん変化していく工程が面白くなり、先生のやさしく、的確な指導のおかげで、小皿や大きめの平皿、湯呑みなども作りました。

最後に作った平皿。手のひらで軽く押すように好みの傾斜を作る

もし、成形中に粘土が歪んだり、折れたりしても、ご安心を。
先生から手厚くフォローしていただけるので、初心者も安心して体験できます。

ちなみに、陶芸体験は制限時間内なら何個でも作ることが可能。
お店の方に伺ったところ、初めて訪れた方でも3〜4つ作って行かれるとか。
ただし、作った器の大きさによって焼成費が異なるので、気になる方は事前に尋ねておきましょう。

ろくろを回して作った器たち。焼成費はその場で大きさを測って決められる

体験で形作った器はその後、700℃で素焼きされ、釉薬をかけて色を付け、1,230℃の熱で焼き上げられます。

体験当日は電動ろくろで成形、釉薬のチョイスまで。
釉薬は白、ブルー、黒から選ぶことができます。

体験で選べるのが、こちらの3色の釉薬。他の色味は別途費用がかかる

いよいよ焼き上がった器と対面!
体験から約2週間後、器が焼き上がったと連絡をいただき、受け取りに。
アイボリーとブルーの器はなんだか想像以上に素敵な仕上がり。

ついに焼きあがった器と対面!先生の手厚いサポートのおかげで美しい仕上がりに

あれ?湯呑みは作った際に口縁部が少し歪んでいたはずなのに…。こんなに底を美しく作っていなかったような…。

そんな疑問を呈すると、実は先生方が体験者の作品を1つ1つ丁寧に整えてくださっているとのこと。さすが高い技術を持つ先生が在籍する教室ならではの心遣いです。

さっそく、自作のカップを使ってみることに。シンプルな色味とやさしい手ざわりに感激

器は使用する前に、お米のとぎ汁を使って染み止め(目止め)をしましょう。
お鍋にお米のとぎ汁を器全体が浸るくらいまで入れ、20分程度弱火にかけ、冷めるまで待ちます。
こうすることで、器の微細なすき間に米のデンプン質が入り込み、目詰まりさせて水分の透過を防ぎます。

もっと陶芸に親しみたい方は技術が習得できる会員になることも可能

チルコロでは、2023年9月にお店を拡張し、会員向けに金継ぎサービスも提供するそうです。(詳細はHPをご覧ください)
陶芸を一度体験してみたい人、自作の器を楽しんでみたい人は訪れてはいかがでしょうか。

information

陶芸教室チルコロ 等々力店
東京都世田谷区等々力4-18-12-101
TEL 070-9000-8313
https://www.ceramic-circolo.com/