淡島通り沿いに建つコンクリート打ちっ放しのビルで開業する「あわしまデンタルオフィス」。開業の地を世田谷区代沢の立地を選んだことやお口のなかの治療について、岡本医院長にお話をうかがいました。

ーあわしまデンタルオフィスを2008年に開業されました。診療の場を淡島通り沿いのビルに選んだのはなぜですか?

岡本医院長(以下、岡本)

実はここが見つかるまで物件探しに1年半ほどかけました。学芸大学、武蔵小山、石川台などの物件を見に行きましたが、どこも天井が低くて閉塞感を感じてしまって…。

歯医者は診療台の下に配水管が通るので15cmぐらい床を上げます。なので天井の高い部屋が良いのです。たまたま淡島通りのCOMZ DAIZAWAの1階と地階が空いているというので見に行ったら、地階からの吹き抜けに開放感がありました。この吹き抜けの空間で物件を決めたようなものです。(笑)

また、この周辺は「子どもを地域で育てる」モデル地区ということもあり、トラブルも少なく、安全なエリアということも決め手になりました。

開放感のある院内

ー開業に向けて内装はどうされましたか?

岡本 壁紙や床材をはじめ、受付カウンターやイス、診療室の脇に設けたキッズコーナーにいたるまで、私が自宅を建てた時の内装を担当した女性デザイナーにお任せしました。自宅を作った時、何度もヒアリングしていただき、私の好みをよくわかってくれているので、予算を提示して選んでもらいました。大変スムーズに進みましたね。

ー歯科医院はできるだけ近場の方がいいと考える人が多いですよね。あわしまに通院する患者さんはいかがですか。

岡本 私の矯正治療を受ける方のなかには遠方から通院される方もいますが、多くは近隣の方です。うちの患者さんは人柄が良い方が多いように思いますね。オシャレな飲食店も多いし、芸能人の方も住むエリアですが、派手さはなく、地に足が付いている方が多いように感じます。

あわしまデンタルオフィスの皆様
あわしまデンタルオフィスの皆様

ー今やコンビニよりも歯科医院の数が多いと言われています。あわしまの強みをおしえてください。

岡本 一般歯科と矯正歯科ができること、そしてオーダーメイドのブラッシング、マッサージ、エクササイズといった患者さんのお口のなかの環境を整える「マウスコンディション」など、包括的な歯科医療を提供できることです。

そのためには患者さんが必要とすることをキャッチできるスタッフの役割が重要だと考えています。たとえば患者さんが発する「痛い」という言葉。その「痛い」にはさまざまな「痛い」があります。それは「疼く」のか「沁みる」のか、あるいは「歯医者は怖い」という固定観念で何気なく言ってしまうのか…。言葉の真の意味を理解できる感性が大切です。

ただし、スタッフたちにその感性を求めるだけでは仕事は成立しません。私が心がけているのは、スタッフの心の奥底にある悩みをクリアーにするお手伝い。悩み事があると仕事も楽しくできないものね。スタッフのどんな話もじっくり聞くこと。それも医院長の仕事だと思っています。

ー岡本医院長のミッションをおしえてください。

岡本 虫歯や歯周病を治す、というのが従来の歯医者ですが、あわしまは単なる治療を提供して終わり、ということはありません。口腔内の健康を保てるよう、あれこれ世話を焼きます(笑)。そんな包括的な歯科医療を通じて「お口のなかの健康ならあわしまへ」と言っていただけるよう、スタッフ、患者さんとともに歩んで行きたいと思います。

あわしまデンタルオフィスHP

https://www.awashima-dental.jp

岡本裕子プロフィール

1981年、東京歯科大学卒業後、昭和大学歯学部矯正科を経て、ファミリア歯科矯正(大宮市)に入局。20代から禅の教えにふれる。1984年、岡本歯科クリニックで矯正部門を担当。2008年、あわしまデンタルオフィスを開業。治療だけではなく、パーソナルカラーやアロマセラピーのセミナーなどの文化を発信し、人が集まる場としての歯科医院を追求。ブラッシングの大切さを伝えていくことをミッションにしている。