東急東横線「祐天寺」駅から徒歩約30秒。夏を迎えるとひときわ多くの人が訪れるジェラートショップが「アクオリーナ 」です。
ストライプのひさしが軒先を守るアクオリーナは数人も入店すれば、いっぱいになるこぢんまりとしたお店。もとはネットショップからスタートし、口コミで話題となり、満を持して祐天寺にお店を構えたのは2012年のことでした。
イタリアに渡り、本場のジェラート職人のもとで腕を磨いたシェフが作りだすのは、新鮮なフルーツや野菜、ナッツ類のほか、オリーブオイルやジェノベーゼ、ビーツ、月桂樹といった一風変わったフレーバーが楽しめるジェラート。その日の天候によってショーケースに並ぶものを選んでいるそうです。
ショーケースには銀色の蓋のついたジェラートの容器が並び、オーダーが入る度に蓋を取り、一つ一つ丁寧にカップに盛っていきます。この蓋はジェラートを空気に触れさせることなく、鮮度を保つためのもの。本場の製法を守り続けているシェフの姿勢がうかがえます。
この日、オーダーしたのはピスタチオ、カカオキャラメル、ワカタイ(huacatay、ペルーの香草)。
ピスタチオはアクオリーナの看板ともいえるフレーバーで、ピスタチオの“青々しい”香りと旨みがあとをひきます。ホロっとした苦みが甘さを引き立てるカカオキャラメル、初めて口にした香草のワカタイは塩味がほんのり利いて夏の乾いた口のなかをじんわり潤すよう。
こちらはイタリア・ウンブリア産のバージンオリーブオイルを使った「
また、土日だけに提供されるソフトクリームはお店のスペシャリテ。ピスタチオをはじめ、ほうじ茶、ラズベリー、ミルクキャラメルなど、その時一番の仕上がりの味が楽しめます。
ところで、最近はサウナが「令和の社交場」といわれるほど、ブームですね。サウナ愛好家(通称 サウナー)の間でよく使われる言葉に「ととのう」があります。蒸気がモウモウと立ち上がる熱気あふれるサウナにこもり、全身の毛穴という毛穴から汗(老廃物)が泉のように吹き出し、身体が自分的沸点に達すると、水風呂の冷水を頭からザブン! すると、心身が得もいわれぬ爽快感に包まれます。
サウナと水風呂を交互に繰り返すことで、自律神経が整っていくような感覚から使われるようになった「ととのう」。暑さが続く夏がサウナだとしたら、冷たいジェラートは水風呂といえるかも?! 温暖化の影響なのか、最近では初夏でも真夏のような容赦ない陽射しを浴びる日が少なくありません。熱気を帯びてほてった身体をお口のなかから「ととのえたい」時はジェラートで。そんな楽しみ方はいかがでしょうか。