ダイナミックに伸びる東名高速道路の脇にあり、畑が点在する長閑な雰囲気が漂う世田谷区喜多見の住宅街の一角。2021年11月にオープンした「世田谷区不要品持ち込みスポット」が新たな粗大ごみの回収・リユースの拠点として話題になっています。

これは世田谷区と地域情報サイトを運営し、とりわけリユース分野に注力する株式会社ジモティー(品川区)の取り組み。官民連携で運営するこの拠点が開かれた背景にはコロナ禍の影響で、通販やテイクアウト商品が利用されることで家庭ごみの量が増えていることが挙げられます。

とくに世田谷区では家具や家電などの粗大ごみの回収量が増加している傾向にあるものの製品のリサイクルが困難で、焼却処分しかできないケースが多いのが現状。よって、世田谷区民を対象にリユースできる不要品を持ち込めるスポットが設置されました。

一度、体験してみなくては!ということで、今回、編集部で不要になった骨盤チェアを持ち込むことにしました。申し込みはサイトから。予約が取れたのは約1ヶ月後で、この時点で需要の多いことがわかります。

3月中旬、喜多見の世田谷区不要品持ち込みスポットを訪れました。

アパートの1階部分を利用したオープンなスペースには車での来場者を想定された広めの駐車場があり、受付の脇にはリユース品が所狭しと並んでいました。

骨盤チェアを抱えた私たちを見つけるや、男性スタッフが駆け寄ってきて製品を受け取ってくれます。何か書類を提出したり、記入したりといった作業は一切なし。

せっかくなので、販売されているリユース品を見ていくことにしました。オープントースター、ハロゲンヒーター、扇風機、パン製造器、子供用玩具、スキー板、ゴルフ道具、イス、トランポリン、三段ボックス、美顔器など!どれもリーズナブルなお値段ですが、なかには無料のものもあります。嬉しいのは電源が用意されていること。気になった家電製品はその場で動作確認が可能です。

さて、持ち込んだ骨盤チェアですが、約30分後には3,000円の値札が貼られていました。お値段の付け方をうかがったところ「同じ製品の中古品の相場金額をネットで確認し、そこから2、3割引いた値段を付けています」とのこと。この骨盤チェアがどなたかに使っていただけますように!

スポットには車で不要品を持ち込む人も多く、この日も車のトランクからさまざまな製品を運び出す場面を目にしました。また、世田谷区民は無料で持ち込めますが、リユース品の購入は誰でも可能。ジモティのサイトでも販売されています。 こちらから。

現在、同スポットには1日約30人が不要品を持ち込み、約80点のリユース品が集まるそうです。2023年3月までは同じ場所で回収するそうなので、世田谷区民でまだまだ使える不要品をお持ちの方は、積極的に活用してはいかがでしょうか。なお、冷蔵庫や洗濯機、エアコン、テレビ、パソコン、自転車など、持ち込み不可のものもありますので、予約する前にはサイトを見て持ち込めるモノのチェックをお忘れなく。

INFORMATION

世田谷区不要品持ち込みスポット

東京都世田谷区喜多見1丁目4―2
※2023年5月より東京都世田谷区用賀4-7-1(エコプラザ用賀内)へ移転

持ち込みは事前予約制

https://jmty.jp/j-spot/setagaya/appointments/new