さて、SDGsをわかりやすく説明すると「よりよい世の中にするための取り組み」。主に「環境」「社会」「経済」の分野が対象です。
17の目標のなかには身近に取り組めるものもあれば、そうでないものもあります。けれど、もし自分の周辺でSDGs的な視点で行動するならハッピーな循環が生まれるモノゴトを選びたいですよね。それはきっと、気持ちのよい生活につながるはずだから。
たとえば、お買い物の時は賞味期限が近いものから選んだり、大量の買いだめはやめて必要な分だけ購入するといった、暮らしのなかのささやかなこと。そんな一人ひとりのアクションがフードロスや飢餓、エネルギーといった問題解決に貢献できるような気がします。
今回は渋谷区内にフォーカスしたSDGsアクションを紹介します。
実際にはまだまだ多くの取り組みがなされていると思いますが、生活に役立つ情報や暮らし方のヒントになることを願っています。
渋谷区内はもとより城南地区を運行する東急電鉄では2022年4月から全路線が再生可能エネルギ―由来の電力100%で走っています。かねてから「SDGsトレイン」を運行し、SDGsの啓蒙にも注力してきた東急電鉄ですが、実質CO₂排出ゼロの電力での運行は脱炭素・循環型社会実現に向けて大きく前進。これは日本の電鉄会社で初めての取り組みです。ちなみに、本マガジンの「世田谷線親子旅」で乗車した路面電車もCO₂排出ゼロで運行されています。
恵比寿にあるアンティークショップ「GENIO ANTICA(ジェニオ アンティカ)」のウインドウに貼ってあるのはSDGs12番目の目標「つくる責任 つかう責任」を掲げたステッカー。これは渋谷区内でSDGsを推進する「一般社団法人 渋谷SDGs協会」が制作したものです。
ロンドンのアンティークが大半を占めるというお店では100年以上前の写真をリサイクルペーパーに印刷したポストカードや「今治タオル」を作るときにでる端材を集めて再生したタオルなどが販売されています。思えば、アンティークはアートでもあるけれど、モノを大切にする心も醸成してくれるもの。消費者側も縁あって出合ったものを長く引き継いでいきたいですね。
「THE TOKYO TOILETプロジェクト」は渋谷区内17ヶ所の公共トイレを16人の建築家やクリエイターによる新たなデザインで改修した取り組み。「汚い」「怖い」というちょっと近寄りがたいイメージの公共トイレをデザインの力で「入ってみたい空間」に変身させました。清掃も徹底しています。17の目標のなかには「安全な水とトイレを世界中に」がありますが、このプロジェクトは11番目の目標「住み続けられるまちづくり」にも通じるように思います。
POPなガラス張りの「代々木深町小公園トイレ」は建築家・坂茂(ばん しげる)さんが手がけたもの。誰も入っていない時は内側がスケスケで「ちょっとー。中が見えるんじゃない!?」とドキマギしますが、いざトイレに入ってカギをしめるとスケスケから不透明に変身(ホッ)。スタイリッシュかつ面白い仕掛けにはトイレ内の衛生状況のほか、中に誰も隠れていないことを知らせる役目も。「デザインって世の中を変える!」と感じさせてくれます。
■私たちの生活に取り入れたいSDGsアクション
生活のなかで取り入れられるアレコレを渋谷区内で見つけました。エシカルな生活のヒントになりそうなものを紹介します。
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たまった保冷剤とお別れしたい時
ケーキを買って帰る時には大変助かるものの、意外と家では使うことがなく、捨てるタイミングに困るのが保冷剤。冷凍庫にはカチンコチンの保冷剤が行く当てもなく大量に眠っていませんか? そんな保冷剤を引き取ってくれるのが西武渋谷店の「無印良品」。ここでは不織布以外の保冷剤を回収しています。持って行くときは解凍させてくださいね。なお、無印良品でもIKEA同様、給水スポットが用意されています。
●東京都渋谷区宇田川町21-1 渋谷西武パーキング館B1F 無印良品
●03-3770-1636
買うと減る!お買いものがフードロス減に
今や世界で知られている日本語の1つが「MOTTAINAI」。環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんがスピーチに使ったことから広まりました。代官山の「ルピシア・ボンマルシェ」は「もったいない」がコンセプト。まだ美味しく食べられる賞味期限ギリギリのモノやパッケージ変更などで捨てられてしまう在庫品などを扱っています。お茶をはじめ、輸入菓子・食材、調味料などを安価に提供。
●東京都渋谷区代官山町17-6 代官山アドレス・ディゼ 1F ルピシア・ ボンマルシェ
●03-6415-6138
タバコの吸い殻を捨てるならユーモアとともに
渋谷センター街の路地「宇田川クランクストリート」で土日限定で設置されているのが「投票型喫煙所」。ゴミやタバコのポイ捨てが目立つセンター街での路地裏ではタバコの吸い殻を5台の灰皿に捨てることができます。しかも、ゲーム感覚で! 透明のボックス型の灰皿には「愛はあるけど一生貧乏、大金を手にするが一生孤独、どちらを選ぶ?」など、答えに悩んでしまいそうな2択が記され、投票する仕掛けがなされています(ボックスに書かれた文言が面白いのでついつい全部読んでしまいます…)。このユーモアのある取り組みでタバコの吸い殻だけでなくゴミのポイ捨ても減ったそうですよ。
●東京都渋谷区宇田川町 渋谷センター街 クランクストリート
※設置は土日のみ
その他、渋谷区内では食品ロス削減などを推進する「シブラン三ツ星レストラン」や環境・地域社会に配慮し、国際的な基準を満たしていることを示す「サステナブルラベル」の付いた製品や食材を扱うお店が増えています。エシカルなライフスタイルのヒントにしてはいかがでしょうか。