街じゅうが煌びやかな光に包まれるクリスマスシーズン。
通りのイルミネーションやツリーに灯されたサンタクロースやトナカイの形をした電飾を見る度、胸の奧まで光が伸びてくるようです。
そんな季節に足を運んだのは、恵比寿の閑静な住宅街に佇む「Rainbow Art Salon Tokyo(レインボー・アート・サロン・トーキョー)」。
冬のひとときを豊かに彩るワークショップに参加し、天然石とアロマオイルを組み合わせたキャンドルを手づくりしました。
大きな窓から柔らかな冬の日差しが差し込む隠れ家風のサロンは「天然石アロマキャンドル」をはじめ、さまざまなアート制作を楽しめる場でもあります。白い壁には、ここで体験できるアート作品がまるでギャラリーのように展示され、訪れる人の創作意欲をそっと刺激してくれます。

制作できるアートの種類も多彩で、絵の具の流動性を生かして描く「アクリルフルイドアート」からレジンで波のきらめきや海の透明感を表す「オーシャンレジンアート」、さらには神秘的な天の川や銀河を表現した「宇宙アート」まで。
一見すると、どれも本格的で制作が難しそうに見えますが、心配は無用。
サロンで行うワークショップは特別な技術や準備の必要はなく、手ぶらで参加できます。
道具も材料もすべて用意され、講師の方の丁寧なサポートもあり、「ちょっとやってみたい」を叶える、初めての方でも気軽に体験できる点が魅力。

色彩豊かなアートを眺めているだけでインスピレーションが湧いてくるような空間で、天然石アロマキャンドルの作り方を教えてくださったのは、サロンのオーナーでありアーティストでもある小林由佳さん。
やわらかく、あたたかな雰囲気の方で「アロマオイルを使ったキャンドル作りは、香りを選ぶ楽しさから始めてくださいね」と、優しく声をかけてくださいました。

ソイワックスアロマキャンドルの作り方
①最初にキャンドルホルダーを選びます。
今回はシャンパンゴールドと大理石柄の2つで作りました。

②用意されている香りのボトル中から2つのホルダーに合わせて、それぞれアロマキャンドル専用オイルを1種類ずつチョイス。
大理石柄のホルダーに選んだのは「ガーデニア」。
清らかな花の香りがふわりと広がり、心をやさしく包み込んでくれるよう。
シャンパンゴールドのホルダー用には「洋梨とフリージア」を。
洋梨の甘さにフリージアの凛とした清楚な香りが重なり、まるで上質なブーケを胸に抱えたような気分になります。

③ホウロウの鍋にソイワックスを入れ、熱を加えて溶かしていきます。
ソイワックスは大豆由来の原料を用い、キャンドルを灯す時にススや煙が出にくいことが長所。


④ソイワックスが溶けたら加熱器から鍋を下ろし、そのなかに温度計を入れ、55~60°Cになるまでかき混ぜます。


⑤ソイワックスに香りの決め手となるアロマオイルを計量スプーン1杯分加えます。やがて、やさしい香気が立ち上がってきます。

⑥ホルダーの中央部に芯を入れ、ワックスを流し入れます。


⑦ワックスが固まったら、いよいよ天然石のデコレーションです。手、あるいはピンセットや竹串などを使って天然石を配置していきます。



大理石柄のホルダーにはアメジストとローズクォーツで円を描き、シャンパンゴールドのホルダーにはペリドットで三日月を、そして近くにカーネリアンで星を添えました。


天然石のデコレーションが完了しました。パープルと淡いピンクで可憐な花輪を(上)、グリーンと赤みがかったオレンジでクリスマスの月と星を表現しました(下)。


⑧熱を少し加えて天然石を固定すれば完成!
世界にひとつだけのキャンドルが出来上がりました。


火を灯したキャンドルは小さな炎がゆらめくたびに芳しい香りが静かに広がり、部屋全体がやわらかく包まれます。ワックスに散りばめられた天然石が炎の光を受けてほのかに輝き、まるで小さな銀河を眺めているよう。手づくりの温もりと香りが一体になって、心の奥がじんわりと満たされていきます。

ホリデーシーズンは1年を振り返る時でもあります。
嬉しかったこと、思いがけず心が沈んだ日やつまずいたこと、誰かの言葉に心が救われた瞬間…。そうした出来事が、まるで雪の結晶のように心の中へそっと降り積もっていきます。
今年の柵下ろしと来たる年への橋渡しをする時間。
天然石をちりばめたキャンドルは冬の夜、小さな炎と香りが生み出す静謐な世界が心に体温のようなぬくもりを送り届けてくれるようです。
INFORMATION

Rainbow Art Salon Tokyo
東京都渋谷区恵比寿4-5-13 カーサ恵比寿 壱番館201号
080-4704-1780
http://rainbow-art-salon.tokyo.jp
